コストコの時給が高い！その理由とは？地元企業への影響は？

今日、Yhaoo!ニュースを見ていたら、コストコの時給全国一律で、1200円以上というニュースを見つけました。

 

これは、正社員の時給ではなく、アルバイトの時給なのです。

 

東京の方ならいざ知らず、コストコは、大型店舗ですから、地方にもかなり進出していますよね。

 

しかも、業務用食品が売りで、安く買えることが、私の周りでも話題です。

 

ディスカウント系のお店の時給がどうして、高いのか、非常の興味があり調べてみました。

 

 

そもそも、全国のバイト代は、時給どの程度なのか。

 

東京で学生時代を過ごした私としては、1200円のバイトよりも高いバイトがありました。

たとえばコールセンター。1400円くらいで働くこともできました。

 

しかし、地方でアルバイト情報誌を立ち読みしていたら、なんと、コンビニの時給が700円代なんてこともありました。

 

そこで、厚生労働省の最低賃金の情報を調べてみました。

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/

データをキャプチャーしたので、下に貼りつけます。

 


まず、一番高いのは、東京の907円/時です。全国平均が、798円/時ですから、非常に高いですよね。

 

そして、一番低いのが、高知、鳥取、宮崎、沖縄の693円のようです。

 

コストコは、これだけ最低賃金の差がある日本で、長期のアルバイトの場合（90日が試用期間）では、全国一律で、時給1200円～としているそうです。

 

（ちなみに、短期のアルバイトでも、1100円となっています。）

 

高知、鳥取、宮崎、沖縄にコストコがあるかどうかは、知りませんが、コストコがあれば、時給は、倍近くになります。

 

さらに、

 

*1000時間毎に64～82円の幅で昇給し最高1,650円もしくは1,800円まで昇給

 

とあります。

 

つまり、アルバイトでも昇給があり、アルバイトの時給が、1800円まで上がることがあるわけです。

 

仮に1800円にまで、時給が上がったとした場合、1日8時間、月に20日働いて、288,000円/月になる額です。

 

年間にしてみると、3,456,000円／年になります。

 

こうなると、新卒の初任給よりもよいのではないでしょうか。

 

地方都市だと、新卒の給料は、20万円/月を下回る会社がほとんどでしょう。16万円/月でボーナスもあるかないか分からないような中小企業もたくさんあります。

 

そう考えると、コストコでアルバイトするということは、賃金面では、魅力的ですよね。

 

なぜコストコの時給は高いのか？

 

Yahoo!ニュースの文面に合ったコストコホールセールジャパンのコメントでは、

 

コストコでは全国どの地域の店舗でも、同じスタート時給となり、一定労働時間ごとに一定額まで自動的に昇給する制度を採っている。

 

そして、

 

そのため基準となる時給は、一番賃金設定が高い首都圏を元にしており、結果としてその他の地域においては、近隣のマーケット水準をはるかに上回るものとなっている

 

とのことです。賃金設定が、首都圏の基準にしてあるということですね。

 

このように、地域によらず、賃金が一定というのは、グローバルスタンダードだといいます。つまり、世界標準の考え方なのだそうです。

 

日本では、コストコが珍しいと言っているわけですが、世界では日本が、標準からずれているのかもしれません。

 

コストコとしては、正社員率も、５０％と高く、地域活性にもつながれば。とコメントしているとのことです。

 

地方でコストコの賃金が高いことが、どう影響してくるのか？

コストコの賃金が高いことを、地方都市では、若手の雇用確保、人材流出を食い止める手段として、好感を持って、迎えているといった内容もニュースには、ありました。

 

地方には、今、イオンをはじめとする大型ショッピングモールが、活気を帯びていますが、イオンの賃金も、時給1000円～1200円程度は出しているとのことです。

 

しかし、この流れは、問題もはらむのです。

 

地方に大型ションピングモールが進出したことで、地方の商店街は、シャッター商店街になったところも多くあり、大型ショッピングモールに規制がかかったほどでした。

 

賃金問題でも、ショッピングモールでの時給の高さは、地元企業にとっては、人材確保が難しくなるという頭の痛い点もあります。

 

安部政権では、いずれ、全国の最低賃金の平均を今の、798円から1000円にするといっているそうです。

 

大型店の進出で、この話も、現実的な話となってきています。

 

そうなったとき、地方の地元企業は、収益力アップのために、どんなことをしていくことが必要になってくるのでしょうか。

 

もちろん、サービスの価格も上げる必要が出てきますから、物価も上がるでしょう。

 

しかし、人件費をサービス価格にそのまま乗せるだけでは済まないでしょう。

 

小さな会社は、小回りが利くということはよく言いますが、逆を言えば、効率が悪いという会社も多いものです。

 

収益力改善のためには、小さな会社も、効率性が必要とされます。時代の変化と共に、中小企業の、自然淘汰もさらに進んでくるかもしれません。

 

しかし、大型店の進出で、どの地方も、同じようになるということは、非常に残念なことです。

 

地方における、地方らしさのためにも、地元企業は、新しい活路を見出す政策も同時並行で必要だと思うニュースでした。