着物の中古を流通で成功。ブックオフがモデル。がっちりマンデー
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経営
2月14日放送のがっちりマンデー「ピンチの裏にはチャンスあり!斜陽産業のスター!」で、ある着物屋さんが紹介されました。
着物屋さんといえば、番組のタイトルのように「斜陽産業」ですよね。
業界としては、右肩下がりもいいところ、倒産する着物屋も多く、着物屋さん自体、かなり数が少なくなりました。
さて、そんな業界で、しっかりと業績を伸ばしている会社があります。
その着物屋さんとは・・・
着物屋さんのブックオフが成功のカギ
着物の中古販売「たんす屋」をご存知ですか?右肩下がりの着物業界で、チェーン展開をするほど儲かっている会社なのだそうです。
どこの会社がやっているのかというと、東京山喜株式会社です。
社長は、中村健一社長です。
社長は、18年前ににゅてんしたブックオフを見て、このビジネスを思いついたそうです。
若い人がたくさんいるブックオフを見て、中村さんも、着物屋さんにもこんなたくさんの若者が来てくれたら、と思ったのでしょう。
着物を買い取ってまた販売する着物屋さん版のブックオフをしようと思いました。
これがたんす屋のはじまりです。
ブックオフって、どんなもの?
ブックオフは、有名ではありますが、世代によっては、行ったことがない人もいるかもしれませんね。少しブックオフについて触れてみます。
ブックオフは、中古の本を買い取って売っているチェーン店です。
ブックオフに行かれている方はわかると思いますが、若い人が結構多いです。
漫画も充実していますし、漫画の本も中古ですが、結構きれいな状態で売られています。
しかも、安い。100円もしなくても、1冊買えてしまうこともあります。
私も、学生のころよく利用していました。
学生のときは、一人暮らしで、お小遣いとして使えるお金もあまりなかったのですが、漫画はやはり読みたいもの。
小学校、中学校では、毎週、週刊少年ジャンプやマガジンを買えなかったので、とぎれとぎれでしか読んでいなかった漫画を一気に読みたかったのです。
しかし、1冊400円もするような単行本は、たくさん買うことができません。
そこで、ブックオフです。一昔前の単行本なら、100円前後で、買うことができます。
北斗の拳や、キャプテン翼、スラムダンクや、ドラゴンボール。
30巻あっても、3000円なので、がっつり読むことができました。
そして、積みあがった本は、一人暮らしの部屋を圧迫しますので、またブックオフに売ります。
売りは大した金額にはなりませんが、それでも、部屋は片付きますし、大変たすかりました。
ブックオフは、このように、まだお金が潤沢に使えない若者から、サラリーマンまで、幅広い層に活用されています。
着物屋さん版ブックオフは、価格は、激安!
着物屋さんでのブックオフは、本のブックオフ以上にお値段のインパクトを感じました。例えば、小紋という着物は、新品では、10万円もするものらしいのですが、このたんす屋では、1万円で販売されていました。
10万円が1万円ということは、9万円も得したことになりますよね。
若い人の給料が、20万円の時代。生活費を抜けば、お小遣いは、数万円。
そんな人に、10万円の着物は買えません。しかし、1万円なら手が届きます。
こう考えると、着物市場が、とんでもなく大きくなるであろうことがわかります。
たんす屋がさらにおこなった2つの常識破壊
たんす屋の中村さんは、このきもの屋さん版ブックオフを行うために、常識破壊的なことを行いました。呉服屋さんの常識1.値段はつけない
呉服屋さんに行くと、商品に値札はついていないのです。今の世の中、洋服屋さんに行っても、どこに行っても、商品には、値札はついていますよね。
確かに、デパートの洋服には、値札がわかりにくい場所についていたりもしますが、こそっと、見てみて、「あっ!これなら買える!」と思い、店員さんに声をかけたりもします。
しかし、呉服屋さんにとっては、それは、考えられないことでした。
中村さんが着物に値札をつけたことは、画期的だったわけです。
着物屋さんの常識2:既製品でなく、生地を販売
着物屋さんには、洋服屋さんと違う常識がもうひとつあります。それは、すでに仕立て上げられた着物を販売するのではなく、生地を販売する商風習があるのです。
つまり、生地を買って、それをもとにオーダーメイドで作るわけです。
これでは、気軽に買えませんよね。
買っても、着るまでに時間がかかりすぎます。
中村さんは、一般の洋服のように、既製品を買うように着物を買うことができるようにしたのでした。
着物の中古を売るための、難点は、値付け!
着物の中古販売をやるうえで、一番難しいのは、買い取りの査定です。中古本は、流通している本ごとに、買い取り価格を全国一律で決めておけば、アルバイトだって買い取りができます。
しかし、着物はそういうわけにはいきません。同じデザインのものは、ほぼないと言ってもいいのではないでしょうか。
そこで、きもの屋では、査定は、すべて本社査定部に送られてから行われます。
テレビでは、着物に携わって50年以上のベテラン担当者の星名賢治さんが出演されていました。
星名さん曰く、着物の査定は、長年の経験がないとできないそうです。
着物の査定に必要となってくるものは、着物の素材、保存状態、着物の種類などです。どれも、マニュアルにはしにくいものでしょね。
しかも、再販しなければなりませんから、これから先売れるデザインなのかということでも、査定金額は変わってきますよね。
査定後は、新潟に送られそこでクリーニングされ、新品状態で店頭にならぶとのこと。
価格査定だけでなく、再度きちんとクリーニングしてくれることがうれしいよね。
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